ロゴデザインがシンプル化しているのであれば、より広くデザインというものを見渡した時に、同様の現象が見られるはずです。例えば、新しいコミュニケーションとして浸透しつつある絵文字です。絵文字は私たちが共通認識しているシンボルを元に作られています。
広く世界共通のシンボル・アイコンとして存在しているものはたくさんあります。たとえば、ダイヤル式の電話のアイコンです。もう何十年もこのタイプの電話を見かけていないのに、なぜ未だに使用されているのでしょうか。
ロゴデザインについても同様の事が言えるかもしれませんが、より「一般的に理解されている」表現に頼ることが、誤解を生むリスクが無いからです。スマートフォンのアイコンは、リモコンや電卓など、電話アイコンよりもミスリードを生みやすいと言えます。
絵文字は、大好きでよく使う人と、全く使わない人に二極化していますが、使用する人が多数になってきています。単純なマークひとつで複雑なメッセージを伝えることができるためです。
これらのグラフィックを言語として考えるべきかどうかの訴訟も起こっています。「そんな馬鹿馬鹿しい」と思っているのなら、絵文字に込められてたメッセージについて考えてみましょう。
もし誰かが警察官が銃を向けている絵文字を、市議会議員に送ったら、それは脅迫とみなされるでしょうか?もし誰かが何百個もスマイリーフェイスをあなたに送ってきたら、それはストーカー行為とみなされるでしょうか?
これは馬鹿馬鹿しく思えるコミュニケーション方法の、シリアスな側面と言えます。
私たちの未来のロゴや絵文字はどのようなものなのでしょうか。そのうち人々が同じ顔やハートを使うのに飽きて来て、新しいデザインが登場するか、絵文字そのものが無くなるかのどちらかでしょう。もし前者なら、未来ではどのようなアイコンが使われるのでしょうか…?後者なら、絵文字に取って代わるものはどのようなものなのでしょうか…?
参考 : Logo Lounge